2026年のタイの病院グループ株:投資家が注目すべき7銘柄

医療関連株への投資は、長期的な安定性を求める投資家の慎重な選択といえます。医療産業は社会に不可欠なビジネスセクターであり、経済状況に左右されにくいため、これらの株は一般に「ディフェンシブ株」と呼ばれ、相場が乱れても安定したリターンをもたらす傾向があります。

市場の挑戦を乗り越える投資チャンス

2025年において、タイの医療株は好調な業績を示し、多くの投資家に印象を残しました。しかし、2026年に入り、市場は調整局面に入り、特に年初は下落傾向が見られました。ただし、すべての医療株が同じ動きをするわけではなく、堅実な企業も存在し、ポートフォリオの安定を図る投資先として信頼できる選択肢となっています。

今年の課題としては、料金体系の見直しや資金の変動、患者行動の変化などが挙げられますが、それと同時に新たな機会も生まれています。例えば、高度医療サービスの需要増加、高齢化社会への進展、医療ツーリズムの拡大などです。

高い潜在能力を持つ7つの医療企業:詳細分析

1. バンコク・ドゥシット・ウェチャカーン(BDMS)

タイ国外にも展開する医療リーディング企業。バムルングラード病院をはじめとする複数の病院を運営し、ミャンマーの医療センターも所有。1975年設立で、1日あたり5500人以上の外来患者を受け入れる能力があります。

海外展開により収益源を多様化し、新たなベッド数の増設や専門医療センターの拡充を計画。中長期的な成長を見込む企業です。

主な指標:

  • 時価総額:3194億タイバーツ
  • 株価:20.00バーツ
  • 2025年予想純利益:161億~163億タイバーツ
  • ROE:16.8%
  • PER:19.5倍

2. バムルングラード病院(BH)

タイのトップ私立病院の一つで、国際患者の誘致に強み。国際標準の医療と高い人材を擁し、1984年設立。社会保険加入者向けのサービスも提供。

高付加価値医療の料金引き上げや、外国人患者増加に対応した拡張計画を進行中です。

主な指標:

  • 時価総額:1350億タイバーツ
  • 株価:167.50バーツ
  • 2025年予想純利益:74億タイバーツ
  • ROE:31.9%
  • PER:19.3倍

3. バンコク・チェーン・ホスピタル(BCH)

2512年創業の大手民間病院グループ。バンコクと地方、ラオスに15の病院と2つのポリクリニックを展開。多ブランド展開とともに、2025年の純利益は前年比23%以上増加見込み。

主な指標:

  • 時価総額:251億タイバーツ
  • 株価:10.20バーツ
  • 2025年予想純利益:13億~14億タイバーツ
  • ROE:11-12%
  • PER:19.7倍

4. ラム・カムヘーン病院(RAM)

高度専門医療に特化し、心臓・脳・骨・外科に強み。1976年設立。現状の規模は大きくないものの、現位置での安定した収益を確保しています。

主な指標:

  • 時価総額:217億タイバーツ
  • 株価:18.20バーツ
  • 52週高値・安値:16.60~22.90バーツ
  • ROE:3.38%
  • PER:33.41倍

5. ビパワディ病院(VIBHA)

一般病院として、外来・入院サービスを提供。1976年設立。2025年の純利益は約7.78億タイバーツを見込み、堅実な成長を続けています。

主な指標:

  • 時価総額:184億タイバーツ
  • 株価:1.88バーツ
  • 2025年予想純利益:7.78億タイバーツ
  • ROE:8.49%
  • PER:47.6倍

6. チュララット病院(CHG)

1986年設立の民間大手。15の支店と複数のクリニックを運営。経済成長地域での拡大を計画し、2025年の純利益は20~40百万円と見込まれます。

主な指標:

  • 時価総額:172億タイバーツ
  • 株価:1.50バーツ
  • 2025年予想純利益:20~40百万円
  • ROE:10.23%
  • PER:21.7倍

7. ラマ・ゲー・ホスピタル(PR9)

1990年設立。国内外の患者に対応し、デジタル化や医療機器投資を積極的に進める。医師や医療教育機関との連携も強化しています。

主な指標:

  • 時価総額:149億タイバーツ
  • 株価:18.7~18.9バーツ
  • 2025年予想純利益:5.2~5.6億タイバーツ
  • ROE:14%
  • PER:18.4倍

財務指標と事業戦略の比較

企業 略称 時価総額(百万バーツ) 株価(バーツ) PER ROE 主要収益源
バンコク・ドゥシット・ウェチャカーン BDMS 319,430 20.00 19.5 16.8 国内外病院ネットワーク
バムルングラード病院 BH 135,060 167.50 19.3 31.9 外国人患者比率高
バンコク・チェーン・ホスピタル BCH 25,190 10.20 19.7 11-12 国内患者・社会保険
ラム・カムヘーン RAM 21,720 18.20 33.41 3.38 IPD中心、安定収益
ビパワディ VIBHA 18,470 1.88 47.6 8.49 一般外来・入院
チュララット CHG 17,270 1.50 21.7 10.23 高齢者・都市部中心
ラマ・ゲー PR9 14,940 18.7–18.9 18.4 14.0 一般・外国人患者

これらの指標から、BDMSは最大規模、BHは高いROEを持ち、VIBHAはPERが高く将来成長を市場が期待していることがわかります。投資判断にはPERとROEのバランスも重要です。

医療株投資の戦略

投資判断には慎重な分析と体系的なアプローチが必要です。以下のポイントを考慮しましょう。

  • 事業タイプと収益源: 外国人患者をターゲットとする企業(BH、BDMS、BCH)と、国内需要に依存する企業(VIBHA、CHG、PR9)を区別し、経済・政策動向を踏まえた戦略を立てる。

  • 財務比率の理解: PERは株価と利益の関係を示し、低い場合は割安と考えられますが、背景に問題がないかも確認。ROEは資本効率を示し、高いほど効率的な運営を意味します。

  • 事業戦略の把握: M&Aや拡張による成長志向と、専門医療や特定分野に特化した戦略を理解し、長期的な成長ポテンシャルを見極める。

  • 過去の実績と市場動向: 過去数年の株価推移や財務報告を分析し、安定性と成長性を評価。専門家の意見も参考にしましょう。

医療株がポートフォリオに与える強み

医療株は、投資ポートフォリオにおいて次のような特長を持ちます。

  • 安定した収益源: 医療は人間の基本的ニーズであり、景気変動に左右されにくい。インフラや設備投資後は継続的な収益を生む。

  • ディフェンシブ性: 市場の不安定時でも医療需要は堅調であり、株価の下落リスクが比較的低い。

  • 財務の堅牢性: 収益の安定によりキャッシュフローが良好で、自己資本比率も高めやすい。新規事業や拡張も資金面で有利。

  • 長期成長の見込み: 高齢化や医療技術の進歩、医療ツーリズムの拡大により、今後も需要増が期待される。

投資のまとめと提言

安定した収益と長期成長を見込める医療株は、多様な投資家にとって魅力的な選択肢です。7つの代表銘柄は、それぞれの特徴と成長ポテンシャルを持ち、投資目的やリスク許容度に応じて選択できます。

外国人患者を主要ターゲットとする場合は、国際情勢や為替リスクに注意。国内需要を重視する場合は、政策や経済状況の変化を注視しましょう。

また、複数の企業に分散投資することでリスクを抑えつつ、医療産業の長期的な成長の恩恵を享受する戦略も有効です。定期的な情報収集と、専門家の意見を取り入れることも、賢明な投資判断につながります。

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