最近のデジタル資産市場は、まさに氷と火の両極端と言える。一方でビットコインは9.5万ドルから8.5万ドルに下落し、24時間以内に20万人がロスカットされ、6億ドルが蒸発した。もう一方では、米国株の暗号関連銘柄が反発し、Circleは1日で約10%の上昇を見せ、京東もデジタルコレクション事業を再開した。マクロ経済面を見ると、FRBの利下げ騒動、トランプのベネズエラ制裁、そしてFRB議長候補の不確定要素などが、市場を無形のうちに揺さぶっている。

まずは最も現実的な部分から話そう——なぜこの2日間でBTCがこれほどまでに急落したのか？要するに、3つの事象が重なった結果だ。

12月11日にFRBが会合を終えた後、パウエル議長の一言が市場の楽観を一瞬で打ち砕いた。投資家は以前、利下げは常識的な操作だと考えていたが、彼が示したシグナルはむしろハト派よりもタカ派寄りで、市場の流動性に対する期待は一気に逆転し、リスク資産は動揺し始めた。同時に、日本銀行は12月19日に利上げを予定しており、これは一見関係なさそうだが、実際には円のアービトラージ取引の大規模な決済を引き起こす。日本の個人投資家やヘッジファンドは円資金を巻き戻し、直接グローバル市場から流動性を吸い上げる。これが暗号市場に最も大きな影響を与える。さらに、クリスマス休暇が近づき、12月23日以降は市場は休暇モードに入り、取引量は減少し、流動性はますます希薄になり、価格変動は無限に拡大される。

この3つの要因が同時に作用し、今回の「殺しの一手」を生み出した。機関投資家はこのタイミングで撤退せず、むしろ一部は積極的に仕掛けている。このシグナルは興味深い。