三角収束パターン間近…主要コインが技術的な分岐点に直面

市場の雰囲気は上昇傾向だが、機関と個人の対立が深まる

今週初めの仮想通貨市場では、ポジティブな反発心理が漂っている。ビットコイン(BTC)は87,480ドルのラインを維持し、安定した流れを続けており、イーサリアム(ETH)は2,940ドルで回復基調を見せている。リップル(XRP)は1.86ドルで動き、各資産が技術的な転換点を迎えつつある状況だ。

しかし注目すべきは、市場のシグナルの食い違いだ。米国上場の現物ETF市場では、機関の利益確定売りが見られる。先週のビットコイン現物ETFからは8,777万ドルが流出し、イーサリアム現物ETFも6,559万ドルの純流出を記録した。短期的な急騰に伴う利益確定の動きと解釈される。

一方、リップル現物ETFには逆の流れが見られる。2億3,074万ドルの純流入があり、4週連続で資金が流入している。同時に先物市場はさらに熱気を帯びている。直近24時間でBTC、ETH、XRPの未決済建玉はそれぞれ2%以上増加した。これは個人投資家のレバレッジ需要が、機関の現物売りを相殺していることを意味している。

ビットコイン、対称三角形パターンの頂点収束中…93.5K突破が鍵

技術的にはビットコインは興味深い状況を演出している。日足チャートでは、11月15日と12月3日の高値を結ぶ抵抗線と、安値を結ぶ支持線が交わる三角収束パターンが極めて狭まってきている。現在の価格はこのパターンの上限である93,500ドル付近を試しており、2日連続で9万1,000ドルラインを維持している。

技術的なブレイクのシグナルは明確だ。93,500ドル以上で日足が終わる場合、上抜けと判断され、最初のターゲットは50日指数移動平均線が位置する97,205ドルとなる。補助指標もポジティブなシグナルを出している。相対力指数(RSI)は46で、中立線50に向かっており、MACDも0ラインに向かって上昇しており、売り圧力が弱まっていることを示唆している。

ただし、この三角収束パターンは両刃の剣だ。ブレイク失敗時にはボックス圏の下限である84,000ドルまで調整される可能性がある。市場はこの分岐点で追加上昇か調整のいずれかに進むと見られる。

イーサリアムとリップル、それぞれの技術的抵抗帯の前で動きの見極め中

イーサリアムは3,100ドルのラインを回復し、昨年10月から続く約2か月の下落トレンドラインを突破しようとしている。短期的な焦点は、先週の高値である3,240ドルを超えるかどうかだ。この水準を超えれば、下落トレンドから完全に脱却し、200日指数移動平均の3,459ドルまで上昇する可能性がある。RSIが49で中立線への復帰過程にある点もポジティブなシグナルだ。逆に、直近の安値である2,623ドルは下支えとなる。

リップルは心理的・技術的に重要な2ドルラインを守りつつ、下落チャネル内で反発の機会を狙っている。現在の価格は1.86ドルで、まずチャネル上限の2.18ドル突破が最初の課題だ。これを突破できれば、中期的なトレンド抵抗線である200日指数移動平均の2.47ドルが次のターゲットとなる。MACDシグナルは買い優勢に戻りつつあり、6月の安値と重なる1.90ドルのサポートラインを守るかどうかが短期的な方向性を決める見込みだ。

結局、技術的抵抗線突破が今週の焦点

現在、市場は明確な岐路に立っている。機関の利益確定は続くものの、先物市場の未決済建玉増加とリップル現物ETFへの資金流入の継続は、個人投資家のリスク資産志向が依然として生きていることを示している。結局、今週はビットコインの三角収束パターン突破、イーサリアムの3,240ドル超え、リップルの2ドル台の収束力次第で、市場の方向性が決まると見られる。

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