連邦準備制度の12月決議が間近に迫る中、ナスダック100はどう動くか?



連邦準備制度の12月金利決定は今週木曜日(12月11日)に行われ、2025年の最後のFOMC会議となる。市場は引き続き利下げを期待しており、25ベーシスポイントの利下げ確率は約87.2%と見られ、2026年にはさらに2回の利下げの可能性も予想されている。しかしながら、パウエル議長は以前に、12月の再度の利下げは「確定事項ではない」と明言しており、市場には不確実性が漂っている。

さらに厄介なのは、米国政府のシャットダウンが43日間続いており、多くの重要な経済指標の収集が妨げられていることだ。これにより、連邦準備制度は重要な参考資料を欠いたまま決定を下す可能性がある。10月の非農業部門雇用者数は11月の報告に統合され、10月のCPIは発表されず、11月のCPIは12月18日まで公表されない見込みだ。これらの重要なレポートの空白は、連準の内部の意見対立を激化させるだろう。

既存のデータを見ると、米国の9月非農業失業率は4.4%に上昇し、9月のPCE物価指数は前年比2.8%上昇、概ね予想通りだ。米中貿易関係は緩和しつつあり、インフレ上昇リスクは一時的な現象に過ぎない可能性もあり、これが利下げの根拠となっている。しかし、投資家が本当に気にしているのは、連邦準備制度の今後の政策路線だ。金融政策には約半年の遅れ効果があり、パウエル議長は来年5月に辞任予定のため、市場は12月の利下げは25ベーシスポイントにとどまると推測している。上半期にはさらなる動きは期待できないだろう。もしパウエルが会見で、今後の利下げのハードルが高くなると強調すれば、「靴が落ちる」事態となり、リスク資産の売りが加速する可能性もある。

JPモルガンの戦略分析チームは最近、連準の利下げ期待は株価に完全に織り込まれていると警告し、ナスダック100の最近の上昇は利益確定のリスクに直面していると指摘している。投資家は年末までに利益を確定し、ポジションを増やすことは控える傾向にある。ただし、JPモルガンは中期的な見通しには楽観的であり、連準のハト派姿勢は株式市場を支えるだろう。原油価格の低迷、賃金上昇の鈍化、関税圧力の緩和などの要因は、インフレを過熱させずに金融緩和を促すのに有利だ。

米国債の利回り上昇が新たな懸念材料となり、テック株に圧力

見逃せないのは、最近米国債の利回りが全面的に上昇していることだ。米国10年国債の利回りは最高で4.196%に上昇し、5.6ベーシスポイント増加した。利率に敏感な2年国債は3.608%に4.4ベーシスポイント上昇した。この上昇はリスクプレミアムの拡大に起因しており、投資家が米国の信用格付け、政策の確実性、資産の変動性、政府の債務返済能力に懸念を抱いていることを示している。月曜日のVIX恐怖指数は8.25%上昇し、MOVE指数も7.46%上昇、マーケットのセンチメントの緊張を反映している。

国債の利回り上昇は、テック株の上昇余地を直接制約する。高金利は高成長株の相対的魅力を低下させるためだ。総合的に見ると、ナスダック100指数は現在、上昇の勢いが鈍化しており、市場の買いと売りの意見が対立している状態だ。短期的な上昇トレンドは逆転しにくいものの、投資家は再び売り圧力に警戒すべきだ。

テクニカル分析:突破力不足とリスクの浮上

日足チャートを見ると、ナスダック100は26,000ポイントの上方抵抗に直面している。これを効果的に突破できなければ、ダブルトップの形を形成する可能性もある。保守的な見積もりでは、指数は24,000ポイント以下まで下落し、サポートを探る展開となるだろう。買いと売りの分岐点は25,200ポイントに設定されている。短期投資家はこれらの重要な価格帯を注視し、市場変動に応じて戦略を調整すべきだ。
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